珪藻土って何?
珪藻土は、<珪藻>という植物プランクトンが
大量に沈積し、化石化したものです。
<珪藻>はとても小さな、単細胞の植物プランクトンです。海や湖・川など水と光のあるところで繁殖し、光合成によって地球上の酸素の約 25%を供給しているといわれています。増殖スピードが速く、動物たちの重要な食材にもなっており、「水中の牧草」と評されています。
▲珪藻の電子顕微鏡写真
<珪藻>の種類は非常に多
く、5万種とも10万種とも
いわれています。
珪藻土は、超微細・超多孔構造を持つ「土」です。
<珪藻>は超多孔構造を持つ珪酸質(SiO2)の殻に包まれています。珪藻土は、この珪藻が大量に沈積し、殻の部分が化石化したものです。
▼「珪藻土」の電子顕微鏡写真
孔の中にさらに小さな孔が無数にあります。とても不思議な構造をしています。
珪藻土は、太古の地層から採れます。
ここは、約800万年前に海に繁殖した珪藻が死滅・堆積し、地殻変動によって隆起してできた珪藻土の山です。火山灰を多く含む地層は、火山活動が活発な時代を幾度か経てきたことを物語っています。
このように、「珪藻土」は掘る場所や地層によって、不純物の種類や量、比重、PHも違ってきます。「○○産の珪藻土」と一口に言っても、製品化された珪藻土の品質は均一ではありません。
「七輪」は珪藻土を焼き固めたものです。
七輪は、成形した珪藻土を焼き固めたものです。珪藻土の耐火性と断熱性を生かした、熱効率の高い木炭コンロとして定評があります。
製品化された珪藻土(粉末)は、大別すると3種類あります。
身近なところで活用されています。
【乾燥品】珪酸カルシウム板等の建材
【焼成品】耐火断熱レンガやタイル
【白色珪藻土】ビール製造時のろ過助材、充填材、顔料など
①自然乾燥品
採掘した珪藻土を粉砕・乾燥したもの。色は単黄褐色、青灰色、黒褐色など。
②焼成品
乾燥品を約800℃で焼いたもの。色はサーモンピンク色。
③白色珪藻土(融剤添加焼成品)
上質の自然乾燥品に食塩とソーダ灰を少量加え、約1,100℃で不純物を燃焼除去した最高級品。
飲料製造時のろ過材に使われている白色珪藻土は、食品添加物として認可されています。